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ゴサロ・ベナネンテ・セコ『革命する大地』
はっきりしないぬかるみの中から
1974年10月3日、ペルーの首都リマは大地震に見舞われている。マンションの7階にあった自宅には3歳の私と母しかいなかったと記憶している。調べてみると朝9時21分だったようなので、父が徒歩圏にあったオフィスに出 READ MORE...
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はっきりしないぬかるみの中から
1974年10月3日、ペルーの首都リマは大地震に見舞われている。マンションの7階にあった自宅には3歳の私と母しかいなかったと記憶している。調べてみると朝9時21分だったようなので、父が徒歩圏にあったオフィスに出 READ MORE...
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肉体をもった“故郷”
「あの時にあっちを選んでいたらどうなっていたかな」と思い描いてみたくなる瞬間というのは、だれにでも訪れる。しかしたいていの場合はひとしきり想像を拡げたあとで、「いや、あちらに行かなかったからこそ今が READ MORE...
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死という空虚な一点
死が訪れた瞬間の話を当人から聞くことは金輪際ないがゆえに、死とは謎そのものであり続ける。このあたりまえかつ月並みな事実は、当然ながら頭では理解できているわけだが、実際に死を目の当たりにすると、謎が謎 READ MORE...
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変わるほかない側の
女性囚人を収容する〈軽警備連邦刑務所〉を舞台としたドラマ、『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』(2013〜2019年)の中で、折に触れて思い出すエピソードがある。それはいわゆる〝セクハラ事案〟を扱ったものだ。 READ MORE...
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スケボー=映画
自分自身はスケートボードに乗ったことがない。それでもスケボーというのは、街に投げかけるオルタナティヴな視線だと思っている。スケーターたちは、歩行者がぼんやり通り過ぎる道路の片隅にちょっとした出っ張りを READ MORE...
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発見される風景
映画のタイトルは「mid90s(90年代半ば)」、主人公はスケーター少年たち、そして自伝的な物語と聞けば、当然のことながら〝あの頃のあの街〟を映像に収めるつもりなのだろうとこちらは期待する。時代を凝縮する音楽 READ MORE...
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「そうでなければ」という必然性
このドキュメンタリー作品では、アメリカのポピュラー・ミュージックにおいて、アメリカ先住民、すなわちインディアンの文化が果たした重要な役割が辿りなおされる。ロック史を担ってきたアーティストたちの多くにイ READ MORE...
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書籍の企画を立てる時、プロとしての覚悟が中途半端な私の最初に考えることは、もちろん〝この著者に書いてもらいたい〟なのだが、その次に考えるのは〝この著者はめんどくさい人かな?〟だったりする。この二つは不 READ MORE...
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ある普遍的な時間
スティーヴン・パトリック・モリッシーが〝モリッシー〟になるまでの物語である以上、ザ・スミスの楽曲が鳴り響くことはない。そもそも本人の監修なり承認を受けたわけでもないのであって、その一点のみに依拠して批 READ MORE...