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杉田協士監督
『ひとつの歌』
ひとりの孤独な青年が、ポラロイドカメラを手に街を彷徨している。映画では幾度となく目にした光景だが、それは犯罪の匂いと分かちがたく結びついている。 この作品においても、主人公の青年(金子岳憲)はいつで READ MORE...
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ひとりの孤独な青年が、ポラロイドカメラを手に街を彷徨している。映画では幾度となく目にした光景だが、それは犯罪の匂いと分かちがたく結びついている。 この作品においても、主人公の青年(金子岳憲)はいつで READ MORE...
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三浦友和の鈍く黒々とした顔の発見も素晴らしかったし、加瀬亮の線の細さの転換ぶりも面白かったが、なにより、どの作品でもただ単に“うまい”俳優としか感じさせることのなかった小日向文世にはじめて、その人間以外 READ MORE...
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25年の刑期をつとめあげ出所した、元詐欺師のフォーリー=サミュエル・L・ジャクソン。四半世紀の間に、仲間や友人たちはほとんど姿を消している。保護観察官との面談を定期的に挟みながら、建設現場という仕事場と READ MORE...
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主人公の女性フリーランス・スパイを、本物の格闘選手が演じるというのが企画の出発点なわけだが、その事実を知らなかったとしても、リアリズム系ソダーバーグ節のスパイ・アクションとして、何ら違和感なく見終えて READ MORE...
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第二次大戦終結間際に月へと脱出していたナチスの残党が、2018年、満を持して地球征服のために降下をはじめるというお話。そのきっかけとなるのが、46年ぶりに月面に降り立ったアメリカ人宇宙飛行士との遭遇。 ど READ MORE...
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“これは映画ではない”。だからまずは、相も変わらず凡庸な現実(なにしろ東京では何を“表現”しても検挙されることはない。もちろん、その“何を”の中からは当然の了解事項として排除されるいくつかの主題はあるわけだ READ MORE...
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このミュージカル映画について語るべきことはほとんどない。 時は80年代。舞台はハリウッド。彼の地では、映画スターだけでなく、数々のロック・スターたちが栄枯盛衰を繰り返している。そうした輝ける世界を目指 READ MORE...
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「ミヤーク」とは宮古島(沖縄県)を指す。現代の東京に住む我々からすれば時代が異なるのではと感じられるほど日常の中に根付いている民間祭祀と、そのための歌の数々。そこではどうやら、“根付いている”という表現 READ MORE...
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強烈な風刺を効かせてまともなつもりのバカどもを笑いのめすのは大好きだけど、『ジャッカス』的な一般人を巻き込んでの悪のりと露悪はどうも押しつけがましくて純粋には楽しめない。「これに嫌悪感を感じるお前はイ READ MORE...
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ひとことで言えば、カルロスという実在の“テロリスト”をひとりのロック・スターのように描く。もちろんロック・スターを、アクション・ヒーローと言い換えても良い。だから、5時間30分という上映時間に恐れをなす必 READ MORE...
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人類が未知の存在に遭遇する「ファースト・コンタクト」ものというSFのサブジャンルには、想像を絶するものを想像しようとするあまり、転倒のための転倒を生じさせるだけになったり、想像力の限界を露呈して陳腐さが READ MORE...
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アメコミ・ヒーローもののファンならば、キャプテン・アメリカ、ハルク、アイアンマンといったヒーローたちが、ひとりまたひとりと集められ、同じ画面に映し出されてゆく段取りに、すでに興奮してしまうのだろうが、 READ MORE...
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やがてキッチンだとわかることになる空間には黄昏の光が充ちていて、その中を一人の女性が動きまわりながら料理を続けている。被写界深度の浅いクロースアップ・ショットの連続は、耐え難い澱みを体現しているように READ MORE...
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コッポラの新作はゴシック・ホラーらしいと聞かされても、どうせ思わせぶりな謎に満ちたアート小品なのだろうと多少高を括って見に行ったというのが正直なところなのだが、あにはからんや、寂れた田舎町の薄暗い色味 READ MORE...
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見渡す限りの雪原を犬が駈けている。それを追跡するヘリコプター。搭乗者は狙撃を続けるが、犬は逃げ延び、アメリカの南極観測基地に辿り着く。というのがジョン・カーペンターによる『遊星からの物体X』の導入部分 READ MORE...