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井口昇監督
『富江 アンリミテッド』
伊藤潤二によって発明された「富江」というシステムは、美しいモノ=富江は美しいが故に周囲に破壊の混沌を拡げながら暴力を自らに回帰させ、結果として損壊され細切れになった身体はそれぞれが無数の富江として再生 READ MORE...
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伊藤潤二によって発明された「富江」というシステムは、美しいモノ=富江は美しいが故に周囲に破壊の混沌を拡げながら暴力を自らに回帰させ、結果として損壊され細切れになった身体はそれぞれが無数の富江として再生 READ MORE...
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カメラを安定させ精神障害患者を排除したカサヴェテス映画といったところか。そのニオイは、わかりやすい音楽の使用法もあってだいぶ薄められているが、いくつかのシーンでハッキリと感じさせられた。重要なものを切 READ MORE...
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全身からエロい空気を放射している女編集者が、色道を極めたニオイをプンプンさせている作家の家に到着する。現在進行形ではなさそうだが、作家との間にも明らかになにかがあったようだが、それでもその妻と三人の間 READ MORE...
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たしかに文芸映画然とすることで高い評価を得るという種類の映画ではある。そのことに間違いはないが、それだけで片付けてしまえる映画でもない。 クラウディア・リョサというペルー社会においては紛れもない白人 READ MORE...
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カズオ・イシグロによる原作では読者にとっては謎だが、その世界を所与のものとして生きる主人公たちにとっては当たり前であるが故に、明確に説明されることなく物語が進んでゆくというその部分を、まず冒頭で見せて READ MORE...
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近年では、『ハッカビーズ』(04)における良い意味での映画マニア的なメタ・ポップの印象が強く、そのラッセルがストレートなボクシングもの、しかも実話を基にした、と耳にしたときには、ダーレン・アロノフスキーが READ MORE...
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レゲエがこんなリズムを刻むということや、それがジャマイカ産の音楽であること、彼の地の貧しさや(おそらく多くの旧植民地国と同程度に)ねじれた歴史やらが音楽そのものの中にくっきり刻み込まれている、というよ READ MORE...
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トリアーは鬱病に罹っていたのだという。その治療の一環のようにして書き進めた脚本を、大した思い入れもなく撮り上げたらこうなった。だからそこには自分の抱える真実しか映っていないのだ、と。 もちろん眉に唾 READ MORE...
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もはや「本物のドキュメンタリー」であるという装いをすることすらない、劇映画の一ジャンルとしての「フェイク・ドキュメンタリー」。続編とはいえ、内容としてはほぼ前作で起こった出来事が、より大きな規模でより READ MORE...
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昨年末刊行され始めた国書刊行会「BDコレクション」シリーズの第三弾。BDの中でも特に地味な作品を選んでいるようにすら見えたこの「コレクション」の勇気には感服するほかないのだが、正直なところ一冊目の『イビク READ MORE...
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この作品もまた、被写体の持つ強度が故に、面白くならないわけがないという種類のドキュメンタリーではある。その上で、本作は中立的な立場を模索する。それはとりもなおさず、「戸塚宏=悪人」という図式からの距離 READ MORE...
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世の中には「気合い」だけで成立している映画というのがある。もちろん、「だけ」とは言っても、その度合いは並ではない。作り手の自意識を超えているという意味で、常軌を逸していると言っても良い。その凄まじさが READ MORE...
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トッド・フィリップス監督
『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』も素晴らしかったが、本作との共通点は、監督とひとりのデブ=ザック・ガリフィアナキス。無神経なだけでなく他人の神経に障る非常に高い能力を持っているが READ MORE...
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石岡正人監督
ドキュメンタリー映画としての作り云々ということを遙かに超えて、被写体である代々木忠という人間が圧倒的に面白いが故に、面白くならないわけがないのがこの作品である。という感想を抱かせるということはとりもな READ MORE...
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フィデル・カストロ
革命から52年。その指導者が今なお存命であるのみならず、少なくとも国外から眺めている限り変わらぬカリスマを保ち続けていることがすでに驚異的なことではあるが、それが巧みなイメージ戦略の結果なのかどうなのか READ MORE...